自然流(じねんりゅう)健康の家は
私たちがつくります。

つねに学び、お客様への責任を果たします。

つねに学び、お客様への責任を果たします。

翠光会命名のきっかけは30年前、厳しい規則の「下田会」から

  • 当社と小林住宅工業さんとの繋がりは35年、翠光会が立ち上がってからは30年と、先代から大変長いお付き合いです。
  • みんな付き合いが長いよね。昔の建築業界の職人さんは腕さえ良ければ、という考えの人が多くて、人付き合いの面は二の次みたいだったなあ。どんな作業してるのか口ベタで説明が苦手だから、現場にお客様の顔が見えると隠れちゃったりして挨拶もできない。
  • 今からは考えられませんね。
  • そういうところは自分たちで襟を正さないといけない。そんな気持ちで小林住宅工業と職人さんとで勉強会を始めた。それが翠光会の始まりなんだ。当時、業者さんや社員さんは伊豆の下田で開催していた厳しい研修に参加していたので「下田会」って呼んでいた。3泊4日、自衛隊出身の教官の指導で勉強した。朝5時に起床、寝ていた布団を羊羹のように四角にきちんとたたまないとやり直し。それから外へ出て3キロぐらいの歩行訓練。
小林会長
小林住宅工業 会長
小林康雄
  • 父から聞いたことあります。凄かったんですよね。
  • そう。そうやって、礼儀とか社会の常識をみんなで勉強することから始めた。富士登山をして、みんなで一致団結して目標を達成することを学んだり。現場にトイレを設置したのも、業界では我々が早かったと思う。
  • そうやって、職人としての意識を変えていったわけですね。
  • みんな、職人としての腕は良いわけだから。それに加えて、社会人としての常識やマナーをわきまえたら、これほど強いことはないよ。
山下社長
翠光会 会長
山下祐一(有限会社山下瓦工業 代表取締役)

職人が資金を出し合って、お客様の家に責任を持つ

  • そもそも翠光会は、施主へのアフターサービスのひとつとして立ち上げたのですよね。
  • 家は、完成してから私たちとお客様との本当のお付き合いが始まる。何十年もの長い長いお付き合いになるわけだよ。数ある住宅会社の中から、我々の家を選んでいただいたお客様に対して、工務店も職人も責任を持たなければならない。そこで自分たちが建設したお客様の家に万一瑕疵があったときは参加した職種の会社にも責任がある。そんな考えから会としても対応できるような組織を立ち上げた。それが翠光会というわけだ。
  • 私たち翠光会会員は売上げに応じた金額を会費として積み立てておいて、それを瑕疵があったときの対策費用として使うわけです。
翠光会の朝礼
以前の社屋前で、翠光会の朝礼
  • 一方で小林住宅工業は、お客様の家のアフター点検や翠光会でカバーしきれない部分の対応をする、そういう役割分担をしているわけだ。
  • 自分たちがつくった家を守るために、組織を作って資金まで出し合う、そういう会を30年前に始めるなんて、画期的だったんじゃないですか。
  • そうかもしれない。今でも少ないのではないかなあ。
  • ところで「翠光会」の名前の由来は何ですか。
  • 翠光というのは、緑陰から射す木洩れ日、そんな光をイメージしている。その光の中に一軒の家があり、その住まいで健康で豊かに暮らしている家族が浮かび上がってくる。そういう光景をイメージしてるんだ。
小林会長
1980年代は運動会を開催していた
小林会長
  • まさに健康住宅というイメージですね。そこに住むお客様を私たち翠光会会員と小林住宅工業とで守っていくわけですね。
  • これは余談だけど、ウチのかみさんが偶然にも「スイ子」っていう名前なんだ。それもあって「これはいい」と役員会でトントン拍子に決まったんだよ。
  • 初めて聞きました(笑)。
  • かみさんの名前はともかく、家族が健康で豊かに暮らしているというイメージ、そういう家をつくろうというこころざし、それはこれからも会長として引き継いでほしいな。
  • よく分かりました。

家づくりを通して、日本の伝統や文化を継承する

  • 小林住宅工業の「自然流健康の家」、この家づくりの特長を、職人の私たちも理解していないといけないと思うのです。それが、翠光会会員としての大きな役割でもあると思っています。
  • 自然流健康の家に使用する建築資材を全国から集めて、しかも最高のものを選りすぐって。それを現場で職人が造作して、家として完成までの全工程は約30業種以上あるわけだからね。
  • 柱や梁がどんなふうに組み上がっているから我々屋根屋はこうしないといけないとか、自分たちの領分だけでなく関係している職人がどんな仕事しているか知っている。そんなふうに翠光会の職人が1つのチームになって、連携して作業しないと「自然流健康の家」にならないですよね。そうでないと素材の良さを目いっぱい引き出した、住み心地の良い家ができない。
小林会長
小林会長
  • 家は、住み始めてからが大事。何千万円もお金をかけてつくって、20年30年で味が出てきて、ときには50年~80年、生まれた子が大人になっても住み続け孫の代まで。だから、細胞レベルで気持ちいいと感じられる家でないと。住んで気持ちの良い家にするためには、素材から造作まで細かいところまで注意を払う必要があるわけだよね。
  • 自然流健康の家は素材、構造、つくり方まで、ここまでやるのか、って手がけるたびに私はいつも思ってます。
  • しかもお客様の家は一軒一軒違うから、つくり方も毎回違う。大手ハウスメーカーのように、工場であらかじめつくっておいて、現場でパパッと組み立てるような家じゃないからね。
  • 最近の職人さんは電動ドライバーがあれば家が建てられる、なんて言われてますよね。かんなやのこぎりの切りくずなんて、ほとんど見られなくなりました。
  • 化学建材の家づくりだと冷暖房機や除湿機とか加湿器とか、いろいろな設備を足していかないと快適さを保てないんだけどな。
小林会長
小林会長
  • 私たちは、真逆の家づくりをやってますよね。だからこそ、翠光会の名前の由来になったような家をお客様に今でもお届けすることができている。そこに私たちはプライドを感じています。ただ、このままいくと、つくる職人がいなくなってしまう、そういう危機感も感じています。
  • 自然流健康の家のようなつくり方をこれからも残さないと。気候や風土に合わせて良い木をふんだんに使った、日本の家づくりの文化も伝統もなくなってしまう。

「安全大会」「工作教室」も大切なイベント

  • 昔、職人は「ケガと弁当は自分持ち」なんて言ってたけど、いつまでもそんなのんきなこと言ってるわけにはいかない。どうしたら安全に作業できるのかといった勉強会も翠光会でやってきたんだよな。
  • 「安全大会」ですよね、今年も11月にやります。職人がお客様の現場でけがをすることは、作業が遅れたりするだけでなく、縁起が悪くなったり、住む人にとても失礼なことです。それだけでなく、職人の家族も心配したりして影響が出る。なにひとつ良いことがないです。だから、安全について会員全員で確認し合う安全大会は絶対必要です。実際、事故は今、ほとんど起きてませんから。
安全大会
最近の安全大会の様子
安全大会
  • そのほかにもいろんな勉強会をやるんだよな。昔はマナーの先生を呼んで、お辞儀の練習をしたりもしたよ。
  • 今年は少子化の時代をテーマに講師を呼んでいます。今後、大きく時代が変わりそうなので、みんなで勉強しておこうと思って。
  • 夏には工作教室もやってるよな。今でいうボランティアというか、地域貢献というか。
  • 夏休み、地域の小学校で子どもたちに木を使ったものづくりを体験してもらうイベントですよね。今は翠光会の7、8割の会員が参加して行う大規模なイベントで、現場から集めてきた木の切れ端を2トントラックで校庭に山積みして、それを集まった親子で切ったり釘を打ったりして自由に工作してもらうわけです。私たち職人がそばについて、金槌や鋸など道具の使い方を指導しています。
  • そういう、ものづくりの基本や楽しさを、これからも子どもたちに伝えていきたいよな。
  • 最近は小学校の生徒さんだけでなく、親御さんも夢中になっているくらいです(笑)。
親子工作教室
恒例の夏休み親子工作教室
親子工作教室
  • 今後、翠光会をどうしようと思っている?
  • これからも学び続けることが大事だと思います。学ぶことは翠光会の伝統ですし。今の時代、技術や技能は当たり前です。だからそれだけではなく、お客様の暮らし方や社会の動き、それを踏まえて我々はどのような家をお届けすれば良いか、こころざしを含めて、学ぶことはいろいろあると思います。その一方で、社会の変化に応じて変えていくこと、変えてはいけないこともあります。例えば、天然の木材。それは自然流健康の家の原点です。どんな特徴があり、どのように扱うべきか。我々は和歌山や秋田の産地まで改めて確かめに行くことも必要でしょう。これからもさまざまに学び続けて、翠光会を成長させて、お客様方に支持され続けるように励んでいきたいと考えています。
親子工作教室